2024年12月のお手入れ品

劇的な変化

色無地に入った手描きの隅立四ツ目紋

早いもので師走になりました。この一年の締めくくりは、すっきり大胆な加工と参りましょう。

色無地の背に、四ツ目菱の紋が描かれています。(丸に隅立て四ツ目)ごく、ポピュラーな家紋です。

お客様のご希望は、この紋を消して違う紋に入れ替えてほしいとのことです。

縁取りは墨で描かれていますが、さて、実用に耐える程、きれいに変わるものなのでしょうか。前の紋の跡が残ったりしないのでしょうか。

加工後

元の紋を消して加藤藤の紋を描く

呉服屋が利用している紋帳はデザインの宝庫です。代表的な紋だけでも1ページ20個×約100ページ=2000種類
しかしながら、まだまだこんなものではありません。日本全国ではおそらく万を超えるのではないかと思われます。

今回、昔ながらの紋章職人さんによる手描き紋だったことが幸いしました。今風の印刷紋ではインクなので消えません。

加えて、元の紋の外側の丸がありがたく、そして藤の紋の外周が丸いのも助かりました。

運も実力の内、元の四ツ目はすっかり消え去り、加の字が描かれた藤の紋に見事に入れ替わりました。

今年もご覧頂きまして、ありがとうございました。来年も三輪屋らしい加工をお見せできるよう精進いたします。よいお年を。

 

呉服三輪屋 〒164-0012 東京都中野区本町2-54-17
代表者   三輪 一夫

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