お客様ご自身の結婚式で、お母様が着ていた黒留袖です。
刺繍が素敵なのでご自分で着てみたいのとのご要望ですが、地味で柄が低く身巾も狭いので、ご着用には少し無理があります。
しかし、このまましまっておくのは惜しいので、柄の高さを上げることにしました。
ただ、本体の持ち味をあまり変えては不本意ですし、取ってつけたような柄足しでは信用にかかわります。
任せていただいた品物ほど気合が入りますが さてどういたしましょうか。
着物の派手さは、上前の柄の高さにかなり起因します。
洗い張り後、柄が低いので前身頃と後身頃に金箔でかすみを足しました。
木立のまわりを霧の感じにして、前身頃の高さを上げて遠近感をつけ、色箔で豪華な感じを出しました。地面は金銀で仕上げてあります。
これで20年は大丈夫でしょう。
生まれたばかりの拙いページをご覧いただきまして、ありがとうございました。来年も続けて参りたいと存じます。
どうぞ皆様良いお年をお迎えください。
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